初めての一人暮らしでの引っ越しの思い出
二十歳前半の頃の思い出です。親元から離れ初めての引っ越しは、職場の寮でした。そこの寮は、男女共用でキッチンもお風呂場も兼用でした。電話は、キッチンにある公衆電話か、部屋についている電話で部屋の電話は使用した分お給料から電話料金天引きで、電気、水道代は、いったん職場で一括払いしてくれ寮を借りているみんなで割りお給料から天引き、寮事態の価格は5000円と格安でした。しかし、そこの寮は個人病院で昔に開院していた病室のお部屋を改造して作った寮だったのです。エレベーターで三階が寮になっていて、四階は一人の先生が使用していました。私の決められたお部屋は突き当りの大部屋を、ベニヤ板位の薄さの板で半分に仕切った、だいたい12〜18畳位の広さのお部屋で、広さ十分すぎる位ですが、端の部分は隙間が空いているし、シャープペンのカチカチという音でさえ隣の部屋に聞こえてしまうくらいプライバシーのないお部屋でした。天井には、カーテンレールの機材が付いたままで、吸引機や酸素の機材も付いたままのいかにも病室を感じさせるお部屋でした。しかも、お隣の方は職場の男性の先輩。私の初めての一人暮らしは、この何とも言えないお部屋に引っ越しをする事で始まりました。住み心地は何とも言えませんが、同期の友達が二人いたので仕事が終わるとみんなで同期の友達の部屋で飲んだり、食事を一緒に作って食べたりと楽しく過ごす事は出来ました。ただ、私と先輩の突き当りのお部屋だけベニヤ板一枚で仕切った作りのお部屋だったので、先輩も私と同じように過ごしにくい生活を送ってきたのではないかと思います。テレビや音楽の音量に気をつかったり、友達が遊びに来るといっても話もなかなか出来ずいつも私がどこかに出て行った覚えがあります。ただし、一番広い私の部屋は、先輩が夜勤の時は、友達や同期の友達を含めて皆で飲みながらどんちゃん騒ぎをした思い出があります。最初は、ショッキングな現実の引っ越しでしたが、二階にはレントゲン室や手術室があったりと、怖いような不思議な寮の初めての引っ越しは、今となると絶対に体験できない良き思い出です。